エンジン不動の原因は…

プロの仕事にお任せを!

バイクの整備に関してある程度のスキルを持っている方なら、自分でメンテナンスを行って調子を整えているというケースが多いです。
今回修理を行ったバイクを所有しているお客様も、日常的にメンテナンスを実施していてそこそこメンテナンステクニックには自信を持っていたそうです。
でも、いきなり走行中に調子が悪くなったなと思っていたらエンジンが動かなくなってしまい、自分なりに原因を探してみたもののさっぱりわからなくなってしまったということで修理のご依頼を受けました。

エンジン不動の原因は何なのかを探るのがプロの仕事です。
これまでに何例ものバイクを修理してきた腕の見せ所!ということで気合が入りました。
自分が手を加えてみたところ、動いたのは良いですがマフラーから黒煙がモクモクと出てくるくらいに排ガスが濃くなっていて、すぐにプラグがカブるという現象が見られました。
キャブレーターもいじってみましたが特に変わった様子が見られないため、最終的にはエンジンに問題ありと判断しました。

確認してみたところ、シリンダヘッドが外れていてバルブが真っ黒になるほどカーボン堆積している状態でした。
カーボンが噛んでいる状態になっているため圧縮が漏れて弱くなっていたと考えられます。
キレイにカーボンを洗浄して元通りに調整したところ良くなってくれました。

エンジンが動かない時にチェック!

おそらく、エンジンがかからなくなって焦ってしまった経験があるという方も多いはずなので、エンジンが動作しないという時に確認していただきたいことをご紹介します。

セルが回らないという場合には、キルスイッチがオフになっていないか、サイドスタンドをしっかり払っているか、ギアがニュートラルになっているか、バッテリーやヒューズの確認をしてください。
特にバッテリーのトラブルが発生してエンジンがかからないという症状を訴える方が多いため、バッテリーの確認はしっかり行うようにしてください。
なお、バッテリーを交換したばかりなのにエンジンがかからないという場合にはレギュレーターかジェネレーターが故障している可能性も考えられます。

セルは回っていてもエンジンが始動しないという場合にはガソリンの残量や状態を確認しましょう。
特にしばらくバイクに乗っていなかったという場合にはガソリンが古くなって燃焼しにくくなっている可能性もあります。
プラグコードやプラグカブりも確認して必要があれば交換や掃除をしてください。
また、うまく混合気が作られていない可能性もあるため、エアクリーナーやキャブレーターの状態を確認してみましょう。

これらのチェックポイントを確認してもまだエンジンがかからないという場合には、お早めに修理を依頼してください。